トゥアレグジュエリーについて

トゥアレグジュエリーは、サハラ砂漠を中心とする広い地域に暮らしてきた遊牧民族・トゥアレグ族が、長い年月をかけて受け継いできた伝統的な装身具です。

マリ、ニジェール、アルジェリア、リビア、ブルキナファソなどの国々に広がって暮らしてきた彼らは、「青の民」とも呼ばれています。
これは、藍染めの衣服(特に男性が身につける「タグルムスト」という布)の色素が皮膚に染みつき、肌が青く見えることに由来しているそうです。


かつて彼らは、自然とともに暮らし、水や草を求めて移動する遊牧生活を送ってきました。
日々の暮らしには、自然への敬意や祖先からの教え、そして誇りが根づいています。


彼らのジュエリーは、ただの飾りではありません。
身分や家系、家族とのつながり、信仰、自然との調和など、民族の精神性や大切にしていることを表す「意味を持ったジュエリー」として、世代を超えて受け継がれてきました。


模様に秘められた思い:

一般的な模様やデザインには、次のような意味が込められています。

交わる線:旅や道、出会いの象徴

四角形や三角形:家族、守り、安定

矢印のような形:決断や進む方向

円:終わりのない永遠、調和

ただし、これらの模様の意味は一つではなく、作り手の家系や地域によって異なる解釈があります。
それぞれの職人が、自分の経験や背景から意味を込めて作っているのです。


美しさの中に秘められた実用性:

昔のトゥアレグ社会では、ジュエリーには実用的な役割もありました。
旅人が身につける装身具の模様や形は、その人がどの部族の出身で、どの地域を通ってきたのかを示す「地図」のような意味を持っていたと言われています。
これにより、見知らぬ土地での出会いでも、お互いの背景を知る手がかりになっていました。

また、一部のジュエリーは価値ある「財産」や「お金」としても使われ、結婚の時や物々交換の場面などで役立てられていました。

美しさと意味、そして実用性を兼ね備えたジュエリーは、暮らしと心を豊かにする大切なものだったようです。

作り手:

本物のトゥアレグジュエリーは、代々金属加工を受け継いできた家系の職人たちが一つひとつ手作業で作ります。
主に銀や黒檀(エボニーウッド)を使い、細かな模様を手で彫り、磨きや仕上げまで丁寧に行うため、同じデザインでも全く同じものはありません。


WOUET のこだわり:

今では「トゥアレグ風」と呼ばれる工場で大量に作られた製品も市場に多くありますが、WOUET interiorでは、本物のトゥアレグ家系の職人が作ったジュエリーだけを扱っています。

彼の作品には、トゥアレグとしての誇りと、先祖から受け継いだ伝統技術が生きています。
すべて手作業で作られた一点ものジュエリーは、現代に生きる私たちにも"本物"の美しさと力を届けてくれるものです。