2026/03/20 16:00

モロッコ南部で作られるタムグルート陶器は、アフリカンアートやアフリカ インテリアの中でも独特な存在です。深みのある緑の釉薬と歪みのあるフォルムが特徴で、プリミティブアートや現代インテリアにも自然に溶け込みます。
タムグルート陶器は、モロッコ南部の村で作られている伝統的な陶器で、現在も限られた工房で手仕事による制作が続いていると言われています。最大の特徴は、土や釉薬に含まれる金属成分と焼成環境によって生まれる深い緑の色合いです。同じ条件でも仕上がりは異なり、オリーブグリーンから黄味がかった色まで一つとして同じものはありません。
また、ろくろ成形でありながら手作業で仕上げられるため、わずかな歪みや傾きが生まれます。この不均一さが有機的な美しさを生み、表面の気泡やざらつきとともに素材の力強さを感じさせます。
こうした特徴から、器としてだけでなくアフリカ オブジェやインテリアアイテムとしても評価されており、ミニマルな空間では静かな存在感を放ちます。木製家具や石、木彫のオブジェと合わせることで、素材のコントラストが際立ち、空間に奥行きが生まれます。
制作工程上、色ムラや歪み、小さな欠けが見られることがありますが、これらは手仕事による個体差であり、一点ものとしての魅力でもあります。均一ではない美しさこそが、アフリカ 工芸品としての価値を高めています。
さらに、タムグルート陶器といえば緑が象徴的ですが、近年ではブラウンやイエロー、ブラックに近い色味も見られます。これらは土や灰に含まれる鉄分やマンガン、焼成時の温度や酸素量の違いによって生まれるとされ、窯の環境が一定でないため同じ配合でも色に大きな個体差が生じます。
また、釉薬は自然素材をもとに調合されるため発色に揺らぎがあり、単色ではなく複雑な表情を持つ個体が多く存在します。こうした色の違いは意図的に均一化されたものではなく、素材と環境によって自然に生まれるものと考えられています。
一般的にはアースカラーが中心ですが、近年では伝統技法をベースに新しい色表現も試みられており、地域や工房ごとにその解釈が広がっています。
wouetでは、ニュートラルやアースカラーを中心にセレクトしながら、空間に映える色味やアート作品としての存在感を持つタムグルート陶器もご紹介しています。日常の中に取り入れることで、空間の見え方を静かに変えてくれる存在です。
